2005-8-30(火)  

 この日、とあるマンションの一室で、cobaさんと三味線で出演していただく西はじめさんと音楽の打ち合わせが行われた。劇団からは、杉嶋さん・藤澤くん・私の3人が出席した。
 なにせ、えり子さんのいない打ち合わせである。(えり子さん、名古屋にて舞台の本番中)どれだけの話ができるのかすごく不安だった。
 しかし、そんな不安など全く必要なかった。なんとcobaさんは、えり子さんからの留守番電話のメッセージだけで「風のテーマ」なるものを、その場でつくってしまったのである。世界を相手にしている人のでかさを、身をもって感じた。
 それだけではない。そのあと、私の身に思いもよらない事態が襲いかかった。三味線暦3ヶ月の私が、世界のcobaさんとセッションしてしまったのである。「風のテーマ」をえり子さんに聞いてもらうため録音することになったのだが、それに劇団員代表として私のつたない三味線も加わってしまった。まさかまさか、こんな展開になろ
うとは。 次の日、私の永久保存版MDとして、早速ダビングさせていただきました。
 「風回廊」には、プロの三味線奏者・西はじめさんに出演していただくのだが、劇団員も三味線に挑戦している。生まれてはじめて三味線を手にした劇団員達が、どれだけ弾きこなすことができるのか。それは、本番を観てのお楽しみ・・・
 

宇宙堂劇団員 熊倉一美

 

2005-8-28(日)  

えりこさんが東京に戻ってすぐの日曜日。22時半から制作会議を稽古場でした。
18時に私は稽古場に行き、えりこさんの名古屋に行く荷造りを手伝いました。
その頃、藤澤、吉田、記生、杉嶋さんは、歌舞伎鑑賞。勘三郎さんの「法界坊」を見たえりこさんが、「風回廊」の勉強になるので見に行くことを勧めていて、楽日に4人観にいっていました。
一方その頃他の劇団員は、宇梶さんの舞台のバラシ参加。
その後、荷造り手伝いに、バラシを終えた熊倉、野笹が集合。
22時半〜制作会議始まる。制作部の東澤と名簿班の木村絵里が集合。歌舞伎観劇組も戻り、えりこさんを囲み、今後のことを話す。
とくとくと時間は過ぎ、気付けば、午前2時過ぎ。
えりこさんは稽古場で名古屋をどりのセリフ合わせをするため、制作部は稽古場からリビングに移り、打ち合わせ開始。
にしても、おなかが減ったので、料理の得意な熊倉、野笹が夜食作りに突入。
3時頃、夜食完成。メニューは、そうめん&そうめん炒め&すいか。
そうめんは賞味期限が2年前に切れていたようだが、乾麺乾麺、気にしない。
そうめん炒めは、しょうがとしょうゆで味つけされていて、なす、ジャガイモが入っていておいしかった。
一方その頃、バラシ組も朝まで飲んでいたらしいです。

宇宙堂劇団員 大川美由紀

 

2005-8-20(土)  

制作部の大川です。7月に宇宙堂に入り、早一ヶ月半。日ごろの自分の出来なさに日々反省の毎日ですが、頑張ります。 今日は、16時半からシアターグリーンの竣工式に杉嶋さんと行きました。シアターグリーンは3○○時代に公演をしたえりこさんにとって思い入れの強い劇場だと聞いていました。元の劇場は見たことありませんでしたが、リニューアルしたシアターグリーンは、外観もおーと見上げてしまうようなとてもキレイな建物でした。来年、ここで宇宙堂公演をすると思うと、ついつい感慨深い。もらった祝杯を一気飲み!竣工式には、大勢の人が来ており、竣工式は、仙行寺の住職さんや区長などが来賓として挨拶をし、その後にフラメンコを1時間程見て式は終了しました。その後、ホール見学をしました。大(207〜258席)中(141〜171席)小(70〜100席)のホールがあり、大ホールは客席の空間も広く、いい感じでした。小ホールなどは、なんかウキウキしました。グリーンに行って驚いたのが、建物の後ろが、一面お墓。さすが、お寺。視界の全部にお墓が映っている!不思議な感覚。墓石、札、墓石、札、墓石、札・・・・が永遠続く。杉嶋さんに「お墓圧巻ですね〜」と聞くと、「「げげげのゲ」のイメージはここのお墓なのよ」と聞き、納得。なにか産まれそうなそんなお墓。その後、支配人の小野さんに来年お世話になりますと挨拶をし、グリーンを後にしました。


宇宙堂劇団員 大川美由紀

 

2005-8-19(金)  

今日はえり子さんが仕事を終え北海道から帰京する日だ。そして、次回公演「風回廊」の中の劇団員のシーンを見て頂く日だ。
えり子さんが帰宅するまで、稽古、稽古、稽古。新人である私は先輩方の稽古をひたすら見る、見る、見る。と
ても勉強になる。

「お帰りなさい!えり子さん。お疲れ様です。」えり子さんがお帰りになった。
久しぶりにご対面のアイちゃんとエミちゃんが嬉しそうに走り回っている。
えり子さんもとっても嬉しそうだ。暖かい光景だな〜・・・。
おっと、見とれている場合ではない。稽古場を片付けて、準備しなくては!

えり子さんに稽古を見せる時間になった。えり子さん登場。ピーンとした空気が漂う。どきどき・・・。「はいっ!」と、えり子さんが手をたたきシーンが始まる。厳しいダメ出しが飛び、同じ所を何度も繰り返し稽古する。    なかなか前に進まない。芝居してる側も見てる側ももう滝のような汗だ。演劇はスポーツだ。

激しい稽古の中、私と制作の大川さんとで、次の準備にとりかかる。
この稽古の後、すぐ非戦会議があるのだ。
その準備をしている最中も隣の部屋から台詞が聞こえてくる。
見えなくても聞こえてくる台詞からシーンを想像してみる・・・。
準備が終わったので、稽古場に戻ろうとドアを開けたとたん、中からぶわぁっ〜!とすごい熱気に襲われた。

もう非戦会議の時間なので今日の稽古はここまで。
厳しいダメ出しがあり、何度も繰り返して同じシーンを稽古する。しかし、それが積み重なればすごいおもしろいシーンになるんだろうなぁ、と思う。そして何かをつかんだ瞬間、またどんどんそのシーンの芝居が楽しくなっていくんだろうなぁ、と思う。

非戦会議の時間だ。私も近くで話を聞かせていただいた。
なんて自分は無知なんだろう、と反省する・・・。貴重な時間である。

会議の後はえり子さん、スタッフさん、先輩達で美術打ち合わせだ。かなりハードなスケジュールである。稽古場の掃除とトイレ掃除を済ませ、使ったコップなどを洗い、帰る準備。「お疲れさまでした!」と挨拶して先に稽古場を後にした。美打ちは始まったばかり。
時間は夜の10時を過ぎていた・・・。


宇宙堂劇団員 高倉美佳

 

 

2005-8-13(土)  

本格的に劇団員稽古が始まった。客演さんが入る全体稽古前に、台本中にいくつかある劇団員のみのシーンをこしらえるのだ。戯曲の本筋をオブラートに包む「笑い」。複数の人間が産みだす絶妙なズレ。渡辺戯曲の真骨頂である。
意図無く生じる現象を、観せモノとして意図的に作る作業は並大抵ではない。複数人で観念と観念の対話である。携帯電話同士を付き合わせるだけで、赤外線で互いにメールアドレスを交換できる今日、誰もが頭蓋骨を開いて付き合わせたい想いだろう。芝居作りの過程で一番峠となる場面にぶつかっている。

……わああ、なんだその返しは。そういう意味じゃなくて。…あ、うん、その部分は別にいいんだ。そういう事じゃなくてさ、そうそう!今こいつが解り易く言っ…それは下ネタ?……ではないんだね…ごめん。俺の脳、遅いかも。

頭蓋骨開けたい。


 

宇宙堂劇団員 梅原晶太

 

2005-8-11(木)  

 今日も好い天気・・・というより、外出するには危険な程暑い日でした。今日から劇団員のみの『風回廊』の稽古が始まりました。まず稽古場近くの神社で年齢もジャージも不揃いな男女が蚊とセミの抜けガラに囲まれて体操し、危険なジョギングへ出発。「何もこんな日に走らなくても・・・」という通行人、車の視線を受けながら不審な集団が寺を一周。稽古場に戻ってストレッチ。そして、大駱駝艦の合宿に行った者に野口体操を教わりました。「自分が水の入った袋と思ってそこから少しずつ水が溢れ・・・」と指示が出ますが、20畳に22人の大人が居るのですから稽古場は蒸し風呂状態で「少しずつ水が溢れ・・・」の前に毛穴という毛穴から汗が出る。汗かきの多賀君のまわりは水溜りが・・・(通称:多賀々池)

 最後に三点倒立をするのですが、これは逆さまに立っている。という事ではなく、「地球からぶら下がる」イメージなのだそうです。なので写真は逆さまに載せます。これから毎日流す汗の量だけ、面白い芝居を作ります。

 

 

 

 

 

 

宇宙堂劇団員 杉嶋美智子

 

2005-8/8(月) 

 ”超音楽劇”のキャッチフレーズ通り、今回は、生演奏に劇団員も多勢加わります。本日は、客演でもある西はじめさんにお願いし、初の三味線稽古となりました。本来三味線の稽古は1対1でやりますが、短期集中稽古の為、1対20という西さんにとっては地獄のような稽古でした。まず駒の置き方、バチの持ち方、調弦と進みますが、三味線は少しの温度の違いでも音がずれ易いのに、それでも弾き続ける為、稽古場に一日不協和音が響き渡りました。顔を上げてと言われても、手元を見ずに弾けない為、西さんからは皆の後頭部と猫背しか見えなかったと思います。しかし、一つのフレーズを多勢で同時に弾くと、何とも迫力のあるものになるのです。これから2ヶ月間どうなりますか、乞うご期待!

宇宙堂劇団員 杉嶋美智子

 

2005-8-6(土) 

  私は昨年、この大駱駝艦の合宿に参加した。正直、肉体的にきつかった。総勢40名位の合宿生だったと思ったが、朝は掃除、ランニングに始まり、夜の麻呂さんの講義まで、一日びっしり。一週間後の合同野外公演に向けて練習を積み重ねていく。しかし普段、公演でしか観ていなかった舞踏というものの内側を見られて、とても勉強になった。でも一番感心したのは大駱駝艦の劇団としての結束力だった。海外公演も多いだけあって、各自が自分の役どころ、責任をきっちり果たしている姿に、とても刺激を受けた。宇宙堂も見習いたいと思ったのだ。

 今年の野外公演も凄く良かった。宇宙堂をふくめた合宿生も頑張っていたが、やはり駱駝艦の人達の熱意に一番の感銘を憶えた。今度の10月の公演。客演していただく駱駝艦の方々の熱意に負けずに頑張りたいと思う。

宇宙堂劇団員 土屋良太

 

 

2005-7/30〜8/7   

 宇宙堂劇団員8名が参加した大駱駝艦夏合宿日記は コチラ

 

 

 

2005-8-2 (火)  
 

いつも宇宙堂のホームページをご覧頂きありがとうございます。

大変お待たせいたしました。宇宙堂の稽古場日記は昨年10月から止まったままでしたが、今年の10月渡辺えり子の新作「風回廊」に向けて準備が進んでおりますので、また綴っていきたいと思います。

本日は、なんと3○○時代を含め、劇団としては初めての公演の制作発表!!の日でした。出演者からはcobaさん、川原亜矢子さん、有薗芳記さん、高谷あゆみさん、藤浦功一さん、渡辺えり子、土屋良太、杉嶋美智子(私) 他宇宙堂劇団員13名が出席し、テレビ・新聞・雑誌関係の19媒体34名の方にお越しいただいての会見です。”制作発表”なるものはなんせ生まれて初めてで、心はひんやりと汗だくです。作品の雰囲気やキャストの方の出るようにとダンスや生演奏など入れてはと言う案も出ましたが、何はともあれ内容ですので、トークが主となりました。

会場にはcobaさんの最新アルバム「Dear modestman」 を流し、出演者登場の時には渡辺が好きなcobaさんの曲「フィゲーラスの迷走地図」を流して始まりました。出演者の皆様に今回の芝居に向けて一言いただき、質疑応答では今回の芝居や宇宙堂について沢山質問を頂き、あっと言う間に終わりましたが、劇団や芝居の話ばかりで落ち着いた雰囲気の良い会見となりました。色々な分野で活躍されている方々が集結しての『超』音楽劇ですので、皆様どうぞご期待下さいませ。

この日、大駱駝艦のメンバーの方々は恒例の夏合宿で欠席でした。是非白塗りで出て頂きたかったのですが叶わず、かと言って残った宇宙堂団員(何名か宇宙堂の劇団員も大駱駝艦の合宿に行っているのです。)に舞踏が出来る訳もなく、考えた末、場内案内の団員は全員「青塗り」。皆、表情が硬くて、どうしたのかと不安に思っていたら、どうも青塗りはバリバリに強張ってしまって顔を動かし難しいらしいのです。・・・怒っているのかと思った・・・ああ怖かった・・・

コパ東京というレストランを借りての会見でしたので、貸切を知らずにランチを食べにいらした方、青塗りにさぞ驚かれ、食欲を無くされたと思います。申し訳ありません。出演者の皆様、メディアの皆様、そして会場の皆様、本当にありがとうございました。

 

宇宙堂劇団員 杉嶋 美智子

 

 

 

 

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